こんにちは。
東京都板橋区を拠点に消防施設工事業・管工事業を営んでおります奥崎工業株式会社です。消防施設工事業は、消防法で定められている消防用設備を建物に設置し、正常な状態が維持できるようにメンテナンスしていく、とてもやりがいのある仕事です。奥崎工業は消防用設備の中でも消火設備に特化した工事業務を行っております。
技能者の処遇改善に向けた動き
建設業界は働き手不足という課題を抱えています。課題の背景には、高齢化や少子化などが挙げられます。そんな中、最近では建設業界全体に働き方改革の気運が高まっており、働き手にとってのより良い環境づくりが進められています。働き手の高齢化や若手離れなどへの対策としての動きであり、ベテランがより活躍できる場へ、若手が将来に希望を持ってスキルアップ、キャリアアップしていける環境を目指して改革が進められています。建設業は仕事のやりがいを感じる場面も多く、社会貢献度が高い領域です。仕事としてのやりがいや魅力が深掘りできぬまま、多くの人材が離れていってしまうことは非常に残念でなりません。変革が進められている今だからこそ建設業界にはチャンスが溢れています。
新たな働く場所として建設業を考えている方もいらっしゃると思います。他業種からの転職を考えている方、高卒で就職を考えている方もいるかと思います。しかし、建設業に関する知識がなく、進路として決め兼ねている…??、建設業界で働くにも自分に合っているのだろうか…??、体力勝負のイメージがあるが将来性はあるのだろうか??、といった不安をもっていらっしゃる方が多くいると思います。就職先として建設業界も含め悩んでいる方は、長期にわたって定着して働き続けられる環境、そして、その中でスキルアップ、キャリアアップをしていける環境がありますので、安心して飛び込んで頂きたいです。
近年、建設業界では働き方改革に併せて、技能者の処遇の改善が進められています。建設業における働く環境改善への取り組みとして、国土交通省では長時間労働の改善と共に給与や社会保険加入状況の改善という課題について、改善に向けて注力するべき内容とそれらに対する取り組みが提示されています。ここでは、建設業界で実際に取り組まれている技能者の処遇改善への対策について取り上げたいと思います。
社会保険の加入状況の改善
建設業界で実際に取り組まれている技能者の処遇改善への対策として、社会保険の加入状況の改善が進められています。その取り組みとして、国土交通省からすべての工事の発注者に対して、工事の施工を行う企業については、下請企業も含め、社会保険に加入している企業に限定する。といった要請がなされています。さらには、社会保険に未加入の企業に対して、建設業の許可・更新を認めない仕組みづくりが進められています。企業側は、技能者を雇用した際には、働き手の社会的な保障のため社会保険に加入しなければならず、加入しなければ活動の場が無くなってしまうのです。
最近では、元請企業からの下請企業に対する要求も高まってきています。工事現場に入場する際に最も確認される内容が社会保険の加入状況です。当然、加入していなければならない制度であり、企業としての信用・信頼性に繋がる根幹部分です。信用・信頼性のある企業でないと工事現場には入場させないという姿勢が強まっています。その上で、法人化しているかどうか、建設業許可証をもっているかどうか、といった所までも確認されます。工事に関わる企業として、信用・信頼性がある企業かどうか厳しく判断されるようになってきており、元請企業も下請企業も、企業としての質の向上が求められています。
建設業においては、社会保険に未加入の企業に対する対策として令和2年10月に建設業法の改正案が施工され、適切な社会保険の加入が義務となりました。そして、建設業許可を取得する要件には適切な社会保険の加入が加わりました。建設業で求められる社会保険とは、 健康保険、厚生年金保険、雇用保険の3つですが、もちろん事業所の形態(法人と個人)、常勤の従業員の人数、就労形態によって加入すべき保険が異なります。ですが、企業の形態に問わず、企業の信用・信頼性を保つ上で社会保険への適切な加入は必須事項であり、働き手にとっても働く環境としての善し悪しを企業側の社会保険の加入状況によって判断することができるのです。なにより、働き手が社会的に保障されている労働環境であることが重要であり、企業側にはその対応が求められています。
社会保険に加入できていれば、働き手が現役で働いている時はもちろんのこと、老後などの現役を退いた時においても生活が保障されることになります。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入
建設業界で実際に取り組まれている技能者の処遇改善への対策として、建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入が進められています。建設キャリアアップシステムは、建設業界で働く技能者の給与面の見直しに向けた取り組みであり、技能者の能力を適正に評価できるようにするため導入が進められています。担い手の確保や人材育成においても、その効果が期待されています。
建設キャリアアップシステム
https://www.ccus.jp/p/application
建設キャリアアップシステムには、技能者として所持している資格や技能、経歴、就業履歴などの情報を登録することができ、以後、それらの情報を更新運営していくことによって建設業における技能者としてのキャリア情報が蓄積されていきます。技能者として登録すると、個人IDとカードが発行されます。建設業界で働く上での身分証明書のようなものです。企業に雇用されて社員として働く技能者、もしくは社会保険に加入している一人親方として働く技能者、など身分が保証されている技能者でなければ登録ができません。
写真:建設キャリアアップカード
建設キャリアアップシステムは、技能者の能力を適正に評価することで、技能者が持つ資格や技能、経験に相応しい適切な給与になるように見直しを図り、技能者の処遇改善に繋げていくことを目的としており、それによって若い世代の技能者が自身のキャリアパスや処遇について見通しを持って活動できるようにすること、技能者を雇用し育成する企業に技能者が集まるようにすること、さらには社会保険の加入状況や施工体制の明確化など現場管理を効率化して生産性を向上させること、を目指しています。そして、多くの資格や高い技能、豊富な経験を有する事による技能者の評価、そのような技能者を雇用していることによる企業の施工能力、などについて見える化を図っています。建設キャリアアップシステムでは、技能者の所持する資格や技能、経験に応じたレベル判定が実施され、見習い、中堅技能者、職長、登録基幹技能者、指導者へと昇格評定を行い、それに応じた給与の支払いができるように能力評価精度を策定しています。
最近では、建設キャリアアップシステムによって工事現場の入退場管理を行うことが一般的になってきており、工事現場の新規送り出し教育を受ける上で、建設キャリアアップシステムに登録していることが必須となる工事現場が増えています。技能者は、まずは建設キャリアアップシステムへの登録を進め、自身が所持する資格や技能、経験について建設現場の統括する元請け会社に伝わるようにしておく必要があります。
建設業界は、向上心がある技能者、信用・信頼性がある企業ほど活躍できる場所へと変わってきています。裏を返すと建設業キャリアアップシステムに登録しなければ、活動の場が制限されてしまうということになります。
写真:改修工事現場に設置された入退場管理用ipad
建設キャリアアップシステムの登録情報をもとに管理されている。
技能者(施工者)である施工管理(現場代理人)と技能労働者(職人)
以上のように、建設業界では働く技能者の方々が安心して働けるしくみづくりが進められています。適切な雇用のもと、老後のことも考えつつ適正な処遇のもとで安心して働き、定着して働く中で目標をもってスキルアップ、キャリアアップができる。明確な目的をもった意義ある就労環境といえます。
建設業界においては、工事現場にて実際に建築物をつくる役割を担う施工者として、施工管理(現場代理人)と技能労働者(職人)の大きく2つの職能があります。施工管理(現場代理人)は、現場代理人として工事現場に常駐し、工事現場の運営や取締り、契約関係の実務を処理する立場にあります。そして、国家資格をもとに主任技術者として工事現場に配置され、施工の技術上の管理をつかさどります。建設機械や必要な資材などの調達、施工計画の作成、施工図の作成、現場管理(品質管理、原価管理、工程管理、安全管理、環境管理)、作業員の配置など法令遵守の確認、現場作業に係る実施の技術指導などを行います。消火設備工事に関わる資格としては消防設備士(甲種)が該当します。
参考:消防設備士試験の受験申し込みは、以下のサイトからできます。
一般財団法人 消防試験研究センターHP
https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/
一方、技能労働者(職人)は、工事現場において施工管理(現場代理人)の指示・指導のもと、施工管理(現場代理人)が作成した施工計画、施工図をもとに工事を進める立場にあります。備えている優れた技術力をもとに、作業員として実際に建築物をつくっていきます。専門工事業においては、専門的な工事を行うための各職種に特化した技術を備えた技能労働者(職人)がいます。たとえば、とび工、型枠大工、鉄筋工、土工、左官工、溶接工、造作大工、サッシ工、防水工、石工、屋根工、電気工、空調ダクト工、配管工などが挙げられます。消火設備工事に関わる職種としては配管工や機器取付工が該当します。
はじめは見習いから、一般技能工・中堅技能者、職長、上級職長・登録基幹技能者とキャリアが上がっていきます。おおよそ、実務経験10年以上で見習いから上級職長・登録基幹技能者になれる見込みです。まずは、工事現場において作業員たちを取りまとめる職長を目指すのが一般的です。職長教育修了者が職長としての資格を持ち、職長は、工事現場において各職種における作業員たちを指揮監督する役割を担います。そして、3年以上の職長経験を経て、上級職長・登録基幹技能者を目指します。上級職長・登録基幹技能者は、工事現場で適切な作業ができることはもちろんのこと、技能面ばかりでなく高度な技術や施工管理能力を併せ持ちます。
参考:職長・安全衛生責任者教育の講習は、以下の団体にて受講できます。
一般財団法人 中小建設業特別教育協会HP
一般社団法人 安全衛生マネジメント協会HP
建設業労働災害防止協会(建災協)HP
https://www.kensaibou.or.jp/index.html
一般社団法人 東京技能者協会HP
https://www.tokyotsa.com/index.html
技能労働者(職人)の目標像:上級職長・登録基幹技能者
登録基幹技能者には、施工技術、施工に関する技能、段取り能力、マネジメント能力に優れ、国土交通大臣が登録した専門工事業団体の国家資格認定を受けた職長がなれます。建築物をつくる上では、生産性の向上を図ると共に、品質面、コスト面、安全面において質の高い施工を確保していく必要があります。それには、建築物をつくる生産活動の直接的な担い手である技術労働者(職人)の中核をなす職長などの果たす役割が重要になってきます。そういった認識のもと、各専門工事業団体において、適切な施工方法や作業手順についての提案や調整、作業員に対する効率的な指揮や指導を行うことのできる基幹となる技能労働者(職人)の確保、育成、活用が進められています。登録基幹技能者は、工事現場において元請けが策定した施工計画や管理業務に参画し、補佐する存在として期待されています。
登録基幹技能者の工事現場における役割として、工事現場の状況に応じた施工方法の提案や調整、工事現場の作業を効率的に行うための作業員の適正配置や作業方法・作業手順の考案、前工程および後工程に配慮した他職職長との連絡や調整、施工グループ内の作業員に対する施工に関する指示や指導、などがあります。
登録基幹技能者は、施工技術に精通し、工事現場における作業管理や作業調整能力を有することにより、工事現場の実態に応じた施工方法を元請の施工管理技術者などに提案、調整を行い、部下の作業員に対して適切に指揮し、統率していく役割も担っています。技能労働者(職人)にとっての目標像といえます。消火設備工事に関わる登録基幹技能者としては登録配管基幹技能者が該当します。
参考:登録基幹技能者の講習は、以下の団体にて受講できます。
一般財団法人 建設業振興基金HP
https://www.kensetsu-kikin.or.jp/humanresources/technician/index.php
当社が取り扱っている消火設備は、人々の人命と財産を火災から守り、安全で安心して暮らせる日々を守る上で、欠かすことのできない重要な設備です。消火設備に関わる仕事は、消防法に準じた業務であり、需要が途切れることのない社会貢献に繋がる、人々の生活を守る誇れる仕事です。長く腰を据えられる「やりがい」のある仕事であり、仕事に「やりがい」を見出したい方、手に職を付けたい方、長く安定したい方にはおすすめできる仕事です。
当社は、施工管理(現場代理人)と技能労働者(職人)の両者を抱え、チームで一体感を持って業務にあたっています。創業から40年以上、積み上げてきた実績と培ってきた技術力、ノウハウがあり、設計、施工、施工管理を一貫して行っていることで、役割の垣根を越えて、あらゆる視点から業務を見通すことができ、より専門的な知識、技術や技能を培うことができます。創業以来、築いてきた取引先からの定評もあり、大規模な現場や難易度の高い現場も任され、技術や技能を向上する機会に恵まれています。そのため、施工管理(現場代理人)、技能労働者(職人)など役割を超えてトータルスキルを身につけ、スペシャリストを目指すことができます。
施工管理(現場代理人)、技能労働者(職人)は、業務内容や役割が異なるものの、基本となる専門的な知識や技能においては共通することが多いです。業務を進める上で必要な知識や技能に共通することが多いことから、はじめは技能労働者(職人)として活動し、スキルアップ、キャリアアップする中で施工管理(現場代理人)に活動を変える、ということも可能です。スキルアップ、キャリアアップを目指す方にとってはおすすめできる仕事です。
奥崎工業株式会社では、「仕事のやりがい」、「働きがい」、働く「喜び」を共有できる一緒に成長していける仲間を求めています。経験者、未経験者ともに大歓迎です。未経験者の方でも、技術・技能の習得、資格の取得、業務の取り組み方など、丁寧に教えますので、安心してご応募ください。
【HP 奥崎工業採用ページ】
https://recruit.careecon.jp/co/okuzaki-kogyo
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【engage 奥崎工業採用ページ】
https://en-gage.net/gns-net_jobs/?msockid=3a21a5fde04962b0133ab585e1356332